バイクだらけの国
世界でも東南アジアは特にバイクに乗っている人が多い国であり、中国や台湾でも街中でバイクに乗っている人が沢山いますが、それ以上にバイク人口が多いのがベトナムです。
ベトナムに行けば、街に一歩足を踏み入れれば、すぐにバイクに乗っている人達を見ることが出来ます。
ベトナムでは、日本で乗るようなバイクの乗り方をしている人もいますが、生活にバイクは密着しており、足としての役割はもちろん、物を運ぶ移動手段としての役割もあります。
買い物袋をぶら下げて移動する人がいたり、さらには3人乗りや4人乗りも当たり前であり、大きな藁をバイクに積んだり、籠をバイク一杯に積んだりして、今にも倒れるんではないかというぐらい積載量オーバーののバイクもよく見かけます。
ベトナムの人にとってバイクというとホンダというイメージが根強く、ベトナム人の月収が高くて5万円程度であるのに対し、ホンダのバイクは15万円以上するので、財産としての価値もあります。
ホンダのバイクがベトナムでは主流となっており、友人との会話や就職面接でもホンダを持っているかという会話が交わされることも珍しくありません。
ベトナムに行くとわかりますが、とにかくバイクが多いです。
朝の通勤ラッシュの時はそこらじゅうにバイクが走り、道を歩いているのは観光客ぐらいになります。
そしてベトナムには、ほとんど信号がないので、流れを見てバイクを避けて通っていかなければならず、ベトナム人は水のように上手く避けて進みます。
そしてバイクに乗るときはヘルメットは付けずに乗る人が多いのも、ベトナムのバイクの特徴です。
何故バイクなのか?
ベトナムでは車の普及率は、一般家庭では3%程度に留まり、普及しない理由としては単純に値段が高いからというのがあります。
たとえばカローラだとその値段は400万円ほどとなり、ベトナムの人の給料ではなかなか手が出るものではありません。
ベトナム政府は、車の普及を進めている一方で、渋滞や環境悪化を懸念して高い関税や手数料を上乗せしています。
ちなみにベトナムにもタクシーはあり、街中を見ると走っているので、それに乗ることも出来ます。
ただしタクシーに乗るのはもっぱら観光客や外国から仕事にきた人達ばかりであり、ベトナム人はやはりバイクで移動します。
意外にタクシーの料金設定は安く設定されています。
バイクがあれば生活が成り立つというのも、ベトナムでバイクが主流となっている大きな理由です。
バイク1台あれば屋台を開くことも、とってきた魚を市場に売りにいくことも出来ます。
生活に根付いているために、時には家を売ってでもバイクは売らないというのがベトナム人のスタンスのようです。