伝統を誇る英国のバイクメーカー
ロイヤルエンフィールドは、世界で最も古いバイクメーカーです。
1851年に実業家のボブ・ウォーカーとアルバート・エディの二人が、ジョージ・タウンゼンド社を購入したころからその歴史が始まります。
ボブ・ウォーカーとアルバート・エディはこの会社で自転車や自転車部品などの製造を手がけ、1893年には軍用の精密機械を受注します。
社名もエンフィールド・マニュファクチャリング・カンパニー・リミテッドへと変わりました。
そして1898年にエンジンを搭載した自転車のような乗り物「Quadricycle(クアドリサイクル)」を開発します。
社名を再び変更し、ザ・エンフィールド・サイクル・カンパニー・リミテッドとなりました。
1900年になると、今日のオートバイへとつながるモータースポーツ車の研究を本格的にスタートさせます。
そして1901年に、現在のオートバイの原型ともいえるロイヤル・エンフィールド・モーターサイクルの開発に成功するのです。
1924年以降は技術開発が進み、ラインナップも増加しさまざまなバイクを販売しました。
例えば、1928年には他社に先駆けてフラットタンクから最新のサドルタンクへと変更します。
フロントフォークを、センター・スプラング・ガーダー・フォークへと進化させたのも、世界初の試みでした。
その後も順調に業績を伸ばし、世界のバイクメーカーの牽引役として活躍してきたのがロイヤルエンフィールドです。
1955年にはインドに現地法人「エンフィールド・インディア」を設立し、インドでのバイク製造を開始します。
しかし1971年にイギリス本社が倒産し、インドのエンフィールド・インディアに拠点を移します。
その後1993年に、インドの自動車メーカーであるアイシャー・モーターズがエンフィールド・インディアを買収しました。
1994年には、ロイヤルエンフィールド・モーターズに社名を変更しました。
イギリスのクラシックバイクの伝統を受け継ぐ正統派バイク
イギリスにルーツを置くロイヤルエンフィールドのバイクは、インドに拠点を移しても、イギリスのデザインを受け継いでいます。
ヨーロピアンスタイルの正統派バイクとして、格調の高いデザインが特徴です。
レトロな風味が古き良き時代の雰囲気を醸し出しており、端正なデザインが高く評価されています。
Bulletなど人気モデルを輩出
ロイヤルエンフィールドではこれまで、さまざまなバイクを開発してきました。
現在人気のモデルは「Classic 350」で、クラシックの名の通り、戦後すぐの1950年代に発表されたモデルを踏襲したデザインが特徴です。
古くささを感じさせない洗練されたフォルムは、伝統に裏打ちされた自信に満ちています。
このほかにも、アメリカンスタイルの「Meteor(メテオ) 350」、1960年代の西海岸をイメージした「INT(インターセプター) 650」といった、英国スタイルに固執しないモデルも販売しています。
いずれもどこか懐かしい大らかなデザインでありながら、最新鋭のエンジンや機能を搭載しています。